今日のトレンドワード1位は……
24年前、突然国債の買い入れは停止されました。
世界が長期金利上昇に直面する中、日本だけ別の世界にいるかのようだ。日銀が国債相場を「支配」し、金利が適正水準より低く抑えられている。ひずみは大きくなっており、市場ではその終幕は突然訪れるとの見方が強まっている。
「『運用部ショック』について教えてくれませんか」。ある外資系証券のトレーダーには最近、投資家からの問い合わせが増えている。運用部ショックは、1998年から99年にかけて起きた金利の急騰劇だ。旧大蔵省の資金運用部による突然の国債買い入れの停止をきっかけに、金利が0.6%台から2.4%台まで急上昇した。
運用部ショックに関心が集まったのは、今年6月、金利が日銀の想定を超えて上昇したためだ。
日銀は長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)という政策を採り、長期金利の上限を0.25%程度とする。海外勢はYCCの修正による金利の上昇(価格の下落)にかけて国債売りで日銀に挑み、金利は0.265%まで上がった。日銀は最終的に金利を抑え込んだものの、大量の国債購入を余儀なくされた。これを見て「日銀がいずれはYCCを修正せざるを得ないのではないかと考える投資家が増えた」(前出のトレーダー)。
米ゴールドマン・サックスは実質成長率や物価、世界の金利動向などを加味して、日本の金利の「適正な」水準をはじいている。8月時点では0.61%があるべき金利で、市場で付いている金利よりも0.4%ほど高い。
国内では日銀がすぐに政策を変える可能性は低いとみられている。財政に大きな影響があるためだ。黒田氏が日銀総裁に就任したころと比べて普通国債残高は300兆円近く増えている。金利上昇が利払い費の増加などに与える影響が大きくなった。BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は「長期金利の安定自体が日銀の目的と化した」とみる。
もっとも中銀の「裏切り」は突然来るケースが多い。
日銀と同じYCCを採用していたオーストラリア準備銀行は21年にYCCを放棄した。0.1%程度で推移していた金利は0.8%程度まで急上昇した。15年にはスイス国立銀行が対ユーロでのスイスフラン売りの無制限介入を突然やめて、フランが急騰した。
日本経済新聞
YCCをやめるとアナウンスすると、インフレやバブルが起きるので、やめる時は、一切の宣言をせずにやめるそうです。
つまり、突然に。
今の状況を見るに、そんなことはしないだろうと思いますが、1998年から99年に、実際に旧大蔵省は、やったのです。
故安倍晋三氏の言葉のように、「日銀は子会社だから大丈夫」というのは、通じなくなるかも知れません。
ドル円が、140円の円安になっています。
この水準は、24年ぶりのことですが、その頃何が起きていたかといえば、バブル崩壊後の山一證券の破綻などです。
今と違うような気がするかも知れませんが、上記の「運用部ショック」は、まさに、この頃、起きたことなのです。
その頃と同じくらいの異常事態であることを肝に銘じておきましょう。
その時の豪ドル/円相場は、以上のように、影響を受けました。
日本の場合は、金利が上がると、国の借金の返済利子が多くなるので、日本売りになると言われています。
株安・債券安・円安のトリプル安ということになるのでしょうか。
金融市場を通じて日本銀行が国債を買い入れること。
日本銀行(日銀)は、金融市場で流通する国債を買い入れると同時に、市場に資金を供給している。いわゆる「買いオペ」のひとつ。
財政法や日本銀行法などで禁止されている国債の引き受けとは違い、国債の買い入れは、市場から国債を買い上げることを指す。政府が発行する国債を直接引き受けることは、無尽蔵に資金を創出し財政規律を乱すことになるので、禁止されている。
日銀は、国債の買い入れに一定の歯止めをかけるため、国債の保有残高が日本銀行券(1万円などの紙幣)の発行残高を超えてはならないという独自のルールを設定している。現在、紙幣の発行残高は約69兆円で、このまま金融緩和を進めていくと、近い将来には国債の保有残高がこの基準を超えてしまう。
辞書には、こうあったんですが、すでに69兆円は、超えているのですが……。
そこで、さらに調べると……
デフレや景気低迷が続く中、日銀は金融緩和の一環としてこのルールを適用外とする「資産買い入れ基金」を導入。また、2013年4月からは「量的・質的金融緩和」政策の下、「資産買い入れ基金」を廃止し、国債の大胆な買い増しのため、日銀券ルールの一時適用停止を決めた。同政策による長期国債の買い入れは、あくまで「金融政策目的で行うものであり、財政ファイナンスではない」としている。
ルールを変えちゃった!
ルールを変えるんだったら、なんでもありの状況になるかも知れませんね。
恐ろしい話です。
さらに……
上限撤廃……!