2022年9月16日のトレンドワード1位は……
世界に冠たる「ZENGIN」、信頼揺らぐか?
全国銀行協会は15日、キャッシュレス口座を提供するフィンテック企業に対して銀行間の送金システム「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」への加盟を解禁すると正式に発表した。日銀に口座を開設することなどが条件で、2023年以降に接続できるようにする。競争が活発になれば、利用者が負担する手数料の引き下げにもつながりそうだ。
日本経済新聞
フィンテック企業は、「PayPay」などを想定しているようです。
「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」は、取引に伴う資金決済を行うための銀行間ネットワークシステムであり、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)によって運用されています。全銀ネットは、銀行間の内国為替取引をオンライン・リアルタイムで中継しています。全銀システムは、その規模や安全性において比類ないシステムとして、世界各国の関係者の間で「ZENGIN」の名称で広く知られているそうです。
全銀ネット全銀システムは1973年の発足以来、目立ったシステム障害がなく、高い安全性を維持している。一方、最近では新しい金融サービスを提供しようとするフィンテック企業から、手数料の高さやシステムへのアクセスの閉鎖性について指摘が出るようになっていた。
手数料の内訳は……
今回の開放で、この「銀行経費」と「銀行利益」が、なくなるのでしょうか。
ちなみに、諸外国における資金決済システムの利用料等は……
もちろん、フィンテック企業の経費と利益はかかるのですが、今までよりも、随分と格安になりそうですね。
問題があるとすれば、やっぱり「ZENGIN」の信頼が揺らぐ可能性のあることでしょうか。
今までは、閉じていたネットワークが、外部につながるようなイメージを持っているのですが、その通りならば、セキュリティの脆弱なフィンテック企業などを経由して、全銀システムに入り込むこともできてしまいます。
当然、その辺りのことは、考えているでしょう。
そして、フィンテック企業は、その対策に、結構な経費がかかることでしょう。
だから、手数料は、言うほど安くはならないのかも知れませんね。
ところで、こうなってくると、フィンテック企業が、銀行業に参入するハードルも下がるわけで、そちらの競争も促されれば、大きな流れになりそうですね。
さらに、デジタル通貨が普及したら、もっともっとダイナミックに動きそうです。
デジタル通貨とは全銀システムが、フィンテック企業に開放されて、手数料が下がりそうです。
しかし、セキュリティなどの対策コストもかかり、言うほど安くはならないかも。
「ZENGIN」の信頼が揺らぐ可能性が。
将来のデジタル通貨普及が楽しみです。
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