常に最新の情報を基に、子供のコロナ感染時の症状のQ&Aを更新して参ります。
A.発熱、乾いた咳がある一方で、鼻汁や鼻閉などの上気道症状は少ないとされています。ただし、発熱が続き、肺炎になることもあり、嘔吐や下痢などの消化器症状が出ることもあります。成人のように、嗅覚や味覚の異常は、少ないようですが、しもやけのような症状や発熱が続き、腹痛・下痢、発疹で具合が悪くなることもあります。さらにひどくなると、強いだるさ、震えと悪寒、頭痛、筋肉痛、喉の痛み、鼻水や鼻づまり、下痢、嘔吐などが起きることもあります。赤ちゃんが感染するとミルクが飲みづらくなったりすることもあります。手足の指に赤紫色の発疹が出ることもあります。
A.まれですが、子供の全身に炎症が起きることが報告されています。これを「小児多系統炎症症候群」や「小児多臓器系炎症性症候群」と名付けています。この炎症が起きると「川崎病(発熱、皮疹、眼球結膜充血、いちご舌など)」のような症状が現れることもあるようです。
A.子供の患者の重症化は、成人よりも少ないようですが、2歳未満の子供は、重症化しやすい傾向があります。欧米では、発熱が続き、心臓の動きが悪くなる子供の報告があります。
A.一般的に、基礎疾患を持っていると重症化しやすいのですが、ぜんそく患者の感染割合が少ないことも分かっています。これは、よく対策をしている結果かもしれません。一方で、子供でも、重い遺伝病や神経障害、先天性の心臓病、かま状赤血球症、肥満、糖尿病、慢性腎臓病、それ以外の肺の病気、免疫機能の低下といった状態になっていると、重症化しやすくなります。
A.子供であっても、濃厚接触者や健康観察対象者となった場合、また、何らかの症状がある場合には、まず、地域の「帰国者・接触者相談センター」に相談しましょう。新型コロナウイルスの感染を疑って、一般の医療機関や休日夜間急病診療所等を受診しても、診断を確定するための検査ができない可能性があります。なお、子供の場合、原因不明の発熱が続く、呼吸が苦しい、経口摂取ができない、ぐったりしているなどの様子が見られる時は、新型コロナウイルス以外にも様々な病気が考えられますので速やかな受診が必要です。
A.子供の感染者数は、成人と比べると少ないですが、感染のしやすさは、変わらないです。家庭内で感染することが多いようです。子供の場合、感染していても、無症状であることが、多いようです。
A.子供の多くは、家庭内において保護者から感染しているので、2メートル以上の距離を保ちたいところです。また、おもちゃや本を共有した場合、それらを触れた手で、口や鼻、目を触ることでも感染します。
A.子供が、新型コロナウイルスに感染しても、多くの場合軽症で、入院の必要はありませんが、法律に則って、入院を指示されることがあります。ただし、多くの場合、自宅あるいは宿泊施設等での療養となることも多いです。保健所との相談が必要でしょう。子供の具合にもよるので、担当医とよく相談しましょう。ただし、最近、自宅療養中の大人が、突然亡くなることもありますので、症状が悪化したと判断したら、ためらわずに入院も考えましょう。
A.病院によって面会の基準が異なるので、ご確認ください。コロナ対策をしてから出かければ、子供の為にはなるでしょう。
A.病院では、感染症の患者さんとは分けて対応しているので、病気が悪化する前に、入院・検査・手術は優先すべきでしょう。逆に、子供の体調が悪いと、入院などが制限されることがあります。
A.母乳中から、ウイルス遺伝子が検出されたという報告がありますが、ウイルスが、母乳に分泌されるかは不明です。それよりも、授乳時の接触での感染リスクの方を注意すべきです。対策としては、授乳前の手洗いと消毒、マスクをしての直接授乳。手洗い、消毒後に搾乳をして、感染していない介護者による授乳。人工乳を選択する。
A.乳幼児健診は、年齢ごとに起こりやすい病気を早めに見つけて治療することが目的なので、感染症にかかる前に予防接種などをする方が良いでしょう。予防接種も、市町村が、柔軟に対応しているので、保健所や保健センターに確認しましょう。ただし、これらを受けに行くときに感染リスクがあるので、対策は、十分にしていきましょう。例えば、手洗い、マスクは当然のこと、兄弟姉妹や祖父母の同伴を避け、出先でオムツを替えないこと。新型コロナウイルスは、糞便中に排泄される可能性が指摘されています。
A.飛沫を浴びないという観点から、マスクは有効です。しかし、2歳以下の子供は現実的ではないと言われています。2歳以下の子供は、ウエットティッシュで手を拭いてあげましょう。それ以上の子供は、個人差があるので、保護者の指導が必要です。
A.食事の前に手洗いをする。食事をとる時は、対面にならないように工夫しましょう。
A.最近、これらの集団生活の中での感染が、報告されています。お住いの地方自治体からの指示に従ってください。各家庭内で感染者が出た場合、その子供は、濃厚接触者として、登園、登校を控えるように勧められます。なお、5歳未満の子供の排泄物からの感染リスクが高いことが分かってきました。
A.外出自粛要請が出ている場合には、同居している兄弟姉妹等、家族同士で遊ぶこと。また、屋外での他人との接触をさけること。屋外で遊ぶときは、症状がある場合には、外出を控える。遊具などに触れた後は、よく手洗いをする。
A.周囲に感染者がいないことを確認する。高齢者や基礎疾患のある方がいないことを確認する。少人数で遊ぶ。おもちゃなどを共有した場合には、よく手洗いする。最低一時間に一度は、部屋の換気をしましょう。
ここでは、子供に限らず、一般的な知見について解説します。
新型コロナウイルスの潜伏期間は、14日ほどと言われていますが、多くの人が、4~5日で発症します。
感染者の3~4割の人が、無症状だと言われていますが、子供の場合は、それ以上かもしれません。
ダイヤモンド・プリンセス号の乗客712人のうち、58%は診断時に無症状で、その後も、8割の人が、無症状のままでした。
新型コロナウイルス、かぜ、インフルエンザの症状を比較すると、下図のようになります。
インフルエンザなどと比べて、「息切れ」が、多く見られるのが特徴です。
新型コロナウイルス感染症は、かぜやインフルエンザに似ていますが、症状が長く続くという特徴があります。特に、重症化する事例では、発症から一週間前後で、咳・痰・呼吸困難などの肺炎の症状が顕著になります。その中の2割弱の方が、肺炎の症状が悪化して、入院します。さらに、5~10%ほどの方が、ICUで治療を受けて、3~5%の事例が致命的になります。
新型コロナウイルス感染症で重症化しやすいのは高齢者と持病のある方です。
新型コロナかなと思ったら、「帰国者・接触者相談センター」に相談しましょう。