映画を10倍楽しく見る方法:アイデア編です。
「ああ、そんな見方があったのか」と、感銘していただくことを目標にしています。
ネタバレあります!
映画を見てから、ご覧ください。
【ドラマ情報】:映画.com
【監督】:田中亮
【出演者】:長澤まさみ、東出昌大、小手伸也、小日向文世、関水渚
【コメント】:劇場版第二弾です。ロマンス編を見てからにしてください。展開が早く、興味のある話題が次々と続きます。ロマンス編を見ていると、少しだけコツを掴めるので、展開が時々分かります。それを考えながら、見るのが、とても気持ちが良いです。
映画の中で、コックリのお父さんは、結局不明のままです。それが、実は、本当にレイモンド・フウの娘だったら……! あるいは、トニーの隠し子だったとか! コックリの母の梅のエピソードも交えると、面白くなりそうなんですが。梅の一世一代の大仕事。
天井のぬいぐるみから血が滴り落ちるシーンがありますが、ちょっと不自然な気がします。ぬいぐるみの中に血を仕込んで、夜中に落ちるようにしたのかも知れませんが。でも、あれが、ミサコの自作自演だったら……。どうして、そんなことをと言えば、セキュリティ担当者をぼくちゃんにしたかったからです。
【映画情報】:映画.com
【監督】:山田篤宏
【出演者】:吉沢亮、若葉竜也、落合モトキ、寛一郎
【コメント】:英一は、幼い頃から将棋の道に進みましたが、陸に負けたことで、プロになることを諦めて、大学に進学します。しかし、AI将棋と出会い、コンピューター将棋のプログラミングを始めます。そして、その道の頂点を極めて、陸と対戦します。
最後の対戦で、陸が、あえて、AIの指し手をしたらどうだったでしょうか? つまり、陸が、AIの手を打って、AIが、その対戦相手の手を打つ。映画とは、逆ですね。そして、陸が、「角」を打ってしまうのです。そのとき、AIは、どういう手を打つのか。陸の返しは……? 先が読めないし、興味も湧く展開だと思うのですが、いかがでしょうか。そして、最後は、AIが、負けそうになるんですが、英一が、自らの判断で、起死回生の一手を打つ。そして、英一の勝利で終える。しかし、英一が、「最後の一手は、僕の打ったものです。AIは、陸に負けました」と言います。
【映画情報】:映画.com
【監督】:犬童一心
【出演者】:妻夫木聡、池脇千鶴、上野樹里
【コメント】:田辺聖子の短編小説の実写映画化です。足の不自由なジョゼと大学生の恋を描いています。ジョゼをとても美しく描いています。本当によく描写されていて、自然に本当のところがよく分かりました。ストーリーも無理がなく、決して美談でもなく、本当のところです。
ジョゼが、恒夫の子供を授かっていたら、どうなるでしょうか。親孝行の素晴らしい子が誕生しそうです。大きくなって、恒夫に会って言うんでしょうね。「あなたが、母を愛してくれた方ですか」と。ジョゼの子供の職業は、福祉も良いのですが、旅行代理店か古本屋辺りでしょうか。お母さんを色々なところに連れて行ったり、色々な本を読ませてあげるのでしょう。結局、福祉の仕事に就くのは、恒夫でしょうね。冒頭の写真を見て、旅行を振り返るシーン、あれは、ジョゼの子供に語っているのかも知れませんね。
【映画情報】:映画.com
【監督】:片山修
【出演者】:小栗旬、長澤まさみ、佐々木蔵之介、渡部篤郎
【コメント】:山岳救助ということで、生と死のベタなエピソードが展開されます。そのどれもが、素晴らしく、感動的でした。原作の人気漫画も、すごく良いようです。山岳に詳しくなくても、十分に楽しめます。
冒頭、久美が電話をしていますが、その相手が、梶陽子で、結婚式の話なんかもしていたら。つまり、二人は、親友で、結婚式にも参列することになっていた。そして、梶陽子が、遭難して、久美が助ける。もちろん、知らない相手の良さもありますが、遭難したのが、親友だったら。久美が、梶陽子を叩いたシーン、ロープを切ったシーン、梶陽子の父の足を切断するシーン、それらが、引き立つ可能性もあるかも。
ファンタジーになるんですが、三歩が、久美の父の生まれ変わりだったら。もしくは、乗り移っていたら。なかなか感動的なシーンが、出てきます。登場人物の多くは、久美の父のことをよく知っています。例えば、食堂のおばちゃんとか。そういう人が、久美を見守ってくれているのです。そこには、久美の父の後光があると。三歩が、久美の父のテープを聴くシーン、救助信号を見つける展開、最後助けに行くシーン……全て、久美の父のお導きだったら……。
【映画情報】:公式サイト
【監督】:外崎春雄
【コメント】:とんでもなく大人気の鬼滅の刃ですが、映画もさることながら、「ABEMA」で、アニメが見られると言うのは、革新的だと思います。歴代興行収入のトップも塗り替えましたが、アニメの常識も覆しそうですね。
実は、ネズコが、全集中の呼吸を身につけていたら……。どうしてかって? それは、鬼になったネズコが、助けに来てくれた炭治郎を襲わないように、誰にも習わずに、自ら編み出したのです。ネズコは、その全集中の呼吸を、炭治郎といる間、ずっと続けていたのです。一番すごかったのは、ネズコだったというオチで。
【映画情報】:公式サイト
【監督】:タムラコータロー
【コメント】:田辺聖子の小説のアニメ化です。ダイビングショップでバイトをする恒夫が、ジョゼに出会います。ジョゼのお世話をするバイトを始めた恒夫が、ジョゼを海や街に連れて行きます。声優は、恒夫が中川大志さんで、ジョゼが清原果耶さんです。
ジョゼが、2回目の読み聞かせをするときに、男の子が席を立ってしまいます。ジョゼは、一瞬、テンションを下げます。しかし、あの男の子が、友達を大勢連れて戻って来たら……。そんな期待をして見ていたのですが、戻って来ませんでした。
【映画情報】:映画.com
【監督】:三木孝浩
【出演者】:福士蒼汰、小松菜奈、山田裕貴、清原果耶
【コメント】:設定が少しわかりにくいのですが、分かってくると、とても興味深く見ることができます。初見では、最初の方が物足りなく感じるのですが、必ず、何度も見たくなります。二度目以降は、序盤から、泣けてきます。色んな伏線を楽しめる作品です。
愛美が、高寿の子供を宿していたら――高寿の過去である先祖のために何かしてくれるでしょう。愛美の子孫は、高寿の先祖を守り、高寿の子孫は、愛美の先祖を守る。本当にそういう繋がりがあったとしたら……。今の出会いを大切にしたいですね。
【映画情報】:映画.com
【監督】:田中誠
【出演者】:前田敦子、瀬戸康史、峯岸みなみ、池松壮亮、川口春奈、大泉洋
【コメント】:岩崎夏海の小説の映画化です。女子高生の川島みなみが、親友のために、高校野球部のマネージャーになります。そして、マネージャーになるために、ドラッガーの『マネジメント』を読んで、甲子園を目指します。
「高校野球の顧客は誰か?」という話になって、答えは、「高校野球に関わる人全て」となるシーンがあります。この作品の面白いところは、自分で色々考えてみることにあります。ぜひ、答えを考えてみてください。例えば、「応援してくれる人」という答えは、いかがでしょうか? もっとも、ドラッカーは、「わかりきった答えが正しいことはほとんどない」とも言っていて、もっと良い答えもありそうな予感。
【映画情報】:映画.com
【監督】:月川翔
【出演者】:永野芽郁、北村匠海、甲斐翔真、松本穂香
【コメント】:佐野徹夜の小説の映画化です。渡良瀬まみずは、皮膚が発光する発光病にかかり、岡田卓也が、お見舞いに行くことになりました。卓也は、遊園地へ行ったり、実父に会いに行ったり、まみずのやりたいことを代行します。
まみずが、あのリストを作ったきっかけを考えました。発光病の患者の会などでつながった患者がいて、その患者の体験談を読んでいました。そして、のちに、その患者が亡くなり、恋人が自殺したことを知ったのです。そうです、卓也の姉です。そんな卓也を勇気づけたくて、考えたのが、あのリストであり、代行体験だったのです。まみずは、余命を卓也のために使ったのです。ところで、ジャングルポケットの斉藤慎二が出ていましたが、同じく患者の会で、まみずのリストのことを知って、自身の彼女のために代行していたのです。
【映画情報】:映画.com
【監督】:森義隆
【出演者】:小栗旬、岡田将生、麻生久美子、濱田岳
【コメント】:小山宙哉のコミックの映画化です。兄のムッタと弟のヒビトは、幼い頃から宇宙飛行士になる夢を持っていました。そして、ヒビトが、本当に宇宙飛行士になって、宇宙へ行きます。ムッタは、落ち込んでしまいますが、宇宙飛行士の選抜試験の選考結果が届いて……。
グリーンカードで、ムッタが、模型を壊してしまった後、犯人探しの展開になります。しかし、あそこで、「6人で、直しましょうよ」と、声をかけるのは、どうでしょうか。作るのは、3人でチームに分かれますが、直すのは、規定にありません。そのくらいの機転を利かせるのも、面白いかなと。この映画は、この選抜試験が、山場なので、自分だったらどうするか、色々考えながら見ると、楽しいですね。
【映画情報】:映画.com
【監督】:田中亮
【出演者】:長澤まさみ、東出昌大、小手伸也、小日向文世、江口洋介、広末涼子、松重豊、瀬戸康史、真木よう子、城田優、生田絵梨花
【コメント】:伝説の詐欺師・ツチノコが死んだ。ダー子、ぼくちゃん、リチャードが、マルタを舞台に、詐欺の腕を競うことになりました。狙うは、20億円の彫像・躍るビーナス。しかし、そこには、多くのハードルがあって、なんと3人が……。
結局、3代目ツチノコは、死んでいませんでしたが、もし、4代目がいたら、誰になるでしょうか。大本命は、ダー子でしょうか。その他、ぼくちゃん、リチャードなどいますが、あえてのコックリ。さらには、赤星栄介なんてことも。赤星は、あれだけやられながら、結局、ダー子たちの心の拠り所になっています。赤星は、詐欺まがいの商売をしているようですが、実は、恵まれない人々のために尽力していたりして。意外性のあるのが、コンフィデンスマンJP。だったら、赤星が4代目ツチノコになっても、おかしくはないのでは?
【映画情報】:映画.com
【監督】:濱口竜介
【出演者】:西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか
【コメント】:村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」の映画化です。舞台俳優で演出家の家福悠介の妻で脚本家の音が、亡くなってしまいます。演劇祭の仕事の時に、運転手のみさきがドライバーを担当することになりました。
家福音が、語る物語の中で、女子高生が、ヤマガの家に行って、空き巣を殺す話があります。しかし、ヤマガは、なんの変哲もなく、学校生活を送ります。女子高生は、ヤマガの家へ行って、監視カメラに向かって、「自分が殺した」と告白します。しかしこれ、ヤマガの家じゃなかったら、どうでしょう。単に家を間違えていたと思ってみると、少し楽しい気分になれます。
【映画情報】:映画.com
【監督】:河瀬直美
【出演者】:永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、小市慢太郎、藤竜也
【コメント】:音声ガイドという設定が、絶妙でした。視覚障害者が、色々意見を述べるシーンが、とても誠実に描かれていて、見たことないものでした。展開と言葉が、とても魅力的で、じっくり見入ってしまう作品でした。
この映画のまさこちゃんの演技が、神がかっていると思いますが、一方で、美佐子が、とても言うはずのないようなことを言ったりやったりします。中森さんに「想像力がない」とか。しかしこれ、中森さんの「君、向いてないよ」というセリフのことを実践しているんです。つまり、「向いていない」役を演じている。だから、言うはずのないことを言ったりやったりするのです。そう思って見ると、矛盾なく見られます。難しい役柄ですね。
【映画情報】:映画.com
【監督】:降旗康男
【出演者】:高倉健、田中裕子、佐藤浩市、草なぎ剛、綾瀬はるか、余貴美子、ビートたけし
【コメント】:刑務所の指導技官の倉島の妻が、亡くなって、絵手紙を残しました。それに従って、キャンピングカーで、妻の故郷である長崎に行きます。そこで散骨するのですが、そこへ至るまでの過程を興味深く描いています。
南原慎一(佐藤浩市)と倉島英二(高倉健)の妻の倉島洋子(田中裕子)が、実は、同郷なんですよね。そこで、例えば、洋子が、昔、海で溺れた南原を救った命の恩人だったら……。その南原が、偶然、英二に出会い、洋子の散骨の実現の助力になる。そういう巡り合わせがあっても良いのかも知れませんね。
【映画情報】:映画.com
【監督】:小泉徳宏
【出演者】:YUI、塚本高史、麻木久仁子、岸谷五朗
【コメント】:YUIさんの演技が、初々しくて、序盤は、とてもほのぼのとしています。そして、病気の話が出て来て、少しシリアスになって来ます。そして、エンディングは、圧巻です。どうして、YUIさんを起用したかが、分かりました。
雨音薫の父が、薫の病気を嘆くシーンで、「そこらへんのガキで良いじゃないか」という趣旨の言葉を発して、涙を流すシーンがありますが、少し納得がいきません。そこで、「せめて、医者の子供だったら良かったのに! それなら、その子の病気を治す方法を考えられるんじゃないか! 俺じゃ、無理なんだよ……」と、泣き崩れてほしかった。